ともしどブログ

宛名なしのお便り

つらいコンプレックスは体温が苦手

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あるCMを思い出した。

 

女が「私の鼻がもう少し高かったら」「私の足がもう少し細かったら」などとコンプレックスを並べ、変わっちゃう~、願い叶っちゃう~というCMである。

 

鼻を高くするくらいなら、ちょっとのお金でなんとかできるらしい。すごい時代である。金持ちでなくても顔を変えられる。いわゆるプチ整形は、わりと軽いノリでできるようだ。新しい鼻をコンビニで衝動買いするようなものである。さすがに言いすぎか。さもありなん。

 

私にもコンプレックスがある。肉体のシルエットがダサいことである。簡単に言うとスタイルが悪い。それは太い細いの問題だけではない。長い短い、大きい小さい、それらすべてのかみ合わせが悪いのだ。ぬいぐるみや小動物ならば「キャ~ワユィ~!」ともてはやされていたかもしれないが、残念なことに私は人間なので冷遇されている。く~~~~~!!!

 

だから私はスタイルの良い女性が苦手だ。いわゆるモデル体型の女である。私はそういう女を避けてきた。「私と付き合いたまえ」とドヤ顔で恋文を突きつけられても、断ってきた。私には美しいスタイルの女性を許容できるだけの器がないことをわかっていたからである。コンプレックスに殺されてしまう。

 

無いものねだりとは、恋愛においてよく使われる言葉である。恋愛感情は、「自分にないもの」をもっている人に向きやすいらしいのだ。しかしそれは私には当てはまらない。感性が似ているだとか、ちんちくちんなスタイルをしているだとか、髪が短いだとか、私に近しいものを求めている。昔からそうだ。私にないものを持っているだなんて、つらいだけである。

 

……自ら墓穴を掘ってしまった。両脚を交差させて立つようなスタイルの良い女性が苦手なのは、自分にはない魅力的なものを持っているというジェラシーを突きつけられ続けるのがつらいからだ。そうしてコンプレックスが邪魔をして、相手と対峙できなくなるのも嫌なのだ。我ながらなんとも面倒な男である。

 

しかし、だ。私はテレビ等でスタイルの良い女性を見かけると「イイオンナダナァ」と思ってしまう。苦手だ苦手だと思いながらも、うらやましさの奴隷と化している。「そんなの関係ねぇ」と突っぱねられない。「ぶ~す、ぶ~す!」と可愛い女子に悪態をつく男児のようなものである。ハズカシ。

 

一度、スタイルの良い女性に肉体を触られて発狂しそうになったことがある。嬉しさとコンプレックスのはざまで揺れに揺れた結果、「ぷしゅ~」と音を立てて動けなくなった。覚醒した初号機のようになっては困る。食いつくしてしまっては困る。「刺激が強すぎます」と正直に言うほかなかった。そんなとき、そういう女はだいたい「ふふふ」と笑う。何が「ふふふ」だ。勝ち誇った顔をするでない!

 

つらいコンプレックスは体温が苦手である。「マジ」に弱い。妄想にはものすごく強い。だから妄想はとても楽しいのだろう。惑わされず、つらい思いもせず、ただただ思うがまま。先生! そういうことだったのですね!!

 

なんてことを思ったのは、結局、オードリーの若林正恭さんがショートの美女との真剣交際が発覚したからだ。尊敬する正恭さんがショート好きというのは喜ばしい。しかし相手のスタイルが良すぎる。CMでスタイルの良い女性と共演しすぎて麻痺してしまったのだろうか。お幸せに。